「薬膳」 という言葉は、最近しばしば耳にするようになりました。
何度か聞いたこともある方もいらっしゃると思います。
テレビでは、「国際中医薬膳師」という資格を持っていて、料理番組などに出演されたり、
色んな場所でご活躍されている方もいらっしゃいます。
「薬膳」のレシピも、
今では、ネットや書籍に数多く見られるようになっていますし、
ちょっとした薬膳料理の紹介や薬膳を使った教室も、見られるようになりました。
薬膳の材料を使って料理を作ったことや、食べたことのある方も、増えていると思います。
杏庵が主催しております、「中医薬膳」 とは、よく言われております普通の「薬膳」とは一味違います。
いやいや二味、三味も違います。
どこが違うのかと申しますと、単なる薬膳に使う食材を使った料理ではなくて、
きちんとした中医学理論に基づいて、行われるところです。
どうして、その食材を使うのかという目的を明確にしているところです。
そもそも”中医学”って何?
中医学理論とは、なんでしょうか。
一言でいいますと、中国伝統医学(日本でいう東洋医学)のことで、
いわゆる、漢方医学です。
漢方では、その人その人に合った漢方薬をお出しすることが原則です。
同じ病気でも体の体質に合わせて漢方薬を使い分けますので、違う薬を使うこともあります。
中医薬膳も漢方薬も考え方はいっしょです。
基本的に共通するものは、この中医学です。
単なる生薬が入っている食べ物を取るのではなくて、
その人の体質や季節に合わせて、体調に合う性質の食べ物を
取っていくことで、体のバランスを本来あるべき姿に取り戻して
いけるようにしていくことこそ、我々の目指している中医薬膳であります。
漢方では、生薬だけを用いていますが、薬膳は、生薬だけではなく
普段から身近に使われます食材の性質を利用しています。
なぜ、この料理にその生薬を入れるの?なぜ、その食材を使うの?
体のどこに効いているの?
このことが分かるようになったら、普段の料理が楽しくなると思いませんか?
美味しくするため、だけではなく、
その生薬はどういう効能を持っているので、その料理には、どういう作用をもたらすのか?
ということを分かると薬膳がおもしろくなります。
少しずつ勉強していきますので、だんだんとわかってくるようになります。
なお、当スクールは、料理教室ではなくて、
むしろ、中医学の理論の勉強がメインとなります。
さらに、専門分野の中医営養学・中医薬膳学と学んでいきます。
ご興味のある方は、皆さん一緒に学びましょう。
杏庵